邪馬台国に行きましょう#5
写真家 コバヤシモトユキ / モデル ゆきめ
邪馬台国に行きましょう#5
雨の日と、アンドレイ タルコフスキー
屋根のトタンに強く叩きつける雨音が響いていた。
その女性は窓の外を見ていた。
それがこのモデルさんとの出会いだった。
いや2回目だったか。よく覚えていない。
それから撮影の時にはよく雨に降られた。
晴れていても突然、運転できないほどの豪雨に襲われることもあった。
彼女に会う時、思い出すのがタルコフスキーの映画だ。
惑星ソラリスのヒロイン ハリー。
ハリーは霧と共に現れる、惑星ソラリスが作り出したイメージだ。
彼女は邪馬台国を追いかける自分に向けて、卑弥呼の魂が作り出したイメージに思えた。
現世に生きる人を装い自分の謎を解いてもらうかのように感じた。
雨は日が暮れるまで降り続いた。
作品、DREAM HORIZON は邪馬台国、現在に残る太古の遺構
それらを組み合わせて理想の邪馬台国を構築するというプロジェクトです。
ここではポートレートに特化してスピンオフ版とも言える”時間旅行 邪馬台国に行きましょう”を連載させていただきたいと思います。
※本編の DREAM HORIZON 邪馬台国伝 は7/23より京都NODE HOTELにて[Behind Memories時の記憶]展で公開されます。