まるで、maboroshi #2
写真家 tomiiyoshihito / モデル 藍川きあら
静かに息づく乗り場
安堵と寂しさは紙一重
記憶はマボロシのように
穏やかを纏う光
温かさと切なさが交錯する
マボロシの静寂
まるでマボロシ
事実は記憶に溶けて
いつしか憧れへと
あとがきにかえて
前作『余韻に溺れる』から一年と少しが経ちました。
ようやく、前作の続きを撮ることができ、少しだけ安堵しています。
彼女が表現する儚さや、穏やかな孤独感に少しだけ近づけた気がしますが、まだまだ遠く感じる部分もあります。これからも写真を通して、彼女の深淵を見つめ続けていきたいと思います。
記憶は美しく、そして儚いものです。
歳を重ねるごとに、私の中でノスタルジアがより深く、強くなっていきます。本作では、そのノスタルジアを再現したかったのですが、ノスタルジアとは、再現できないからこそ儚く美しいのだと改めて気づかされました。
事実が記憶となり、やがて憧れへと変わっていくことを知り、写真との関わりに新たな変化が訪れる予感がしています。
このような時間を持てたことに、彼女に心から感謝しています。
2024/10/25
tomii yoshihito
藍川きあら
Aikawa Kiara
1998年5月7日生まれ
神奈川県出身 | 167cm | 女優
美少女図鑑アワード2019 竹石渉監督賞受賞
・2021年7月、短編映画「to…」光役
・2024年6月、映画「言えない秘密」音大生役
・2024年10月、NTV「離婚弁護士スパイダー」第1話
Instagram:aikawa_kiara_official
まるで、maboroshi #1
写真家 tomiiyoshihito / モデル 藍川 きあら
ノスタルジア
まるでマボロシのように
記憶の森へ消えてゆく
過去に佇む
初めてなのに懐かしい
マボロシの痕跡
後編に続きます
(10/31に公開予定です)
藍川 きあら
Aikawa Kiara
1998年5月7日生まれ
神奈川県出身 | 167cm | 女優
美少女図鑑アワード2019 竹石渉監督賞受賞
・2021年7月、短編映画「to…」光役
・2024年6月、映画「言えない秘密」音大生役
・2024年10月、NTV「離婚弁護士スパイダー」第1話
Instagram:aikawa_kiara_official
邪馬台国に行きましょう#10
写真家 コバヤシモトユキ / モデル ゆきめ
邪馬台国に行きましょう #10
邪馬台国があった村にて
ここは堤という地区、あたり全体が田んぼの中に盛り上がって存在している。
弥生時代、周りは海に囲まれていたかもしれない。
堤古墳群、神功皇后に征伐された人々の塚という説もある。
撮影中、一人の50代と思しき男性と目が合って話を聞いたことがあった。
この辺りに邪馬台国伝承はないですか?と聞くと、男性は、
80年代くらいですかね、作家の松本清張さんの本で書かれてあったのか、その頃は随分盛り上がりましたね。
いつからか、邪馬台国は行政の方で奈良県にあったということにされてしまって、それからは何もないです。
昔が懐かしいですね。自分は子供だったけれど、多くの人でこの辺は賑わっていました。今は、、、うーん、どうですかね、邪馬台国は本当はどこにあることになっているんですか?
地域の見所を案内してくれる気さくな方だった。
自分の意見では、伊都国(糸島)あたりから、水行10日で遠賀川先端の田川市あたりに行き、そこからは通れない地域を避けて道なき道を進み、久留米からみやま市あたりが邪馬台国として、陸行1月で向かったのではないでしょうか。と自説を説明した。
ゆきめさんは夕陽の中、村を探索している。
不確実な推理より、自分の感覚を信じて漂っているようだ。
彼女にとって卑弥呼とは何なのであろうか?
答えは出ないことはわかっているのだけど、彼女の笑顔をみると何かが見えたのかもしれない。
作品、DREAM HORIZON は邪馬台国、現在に残る太古の遺構
それらを組み合わせて理想の邪馬台国を構築するというプロジェクトです。
ここではポートレートに特化してスピンオフ版とも言える
”時間旅行 邪馬台国に行きましょう”を連載させていただきたいと思います。
関連商品、私家版作品冊子、など以下BASEにて販売もしております。
興味を持っていただけると幸いに思います。
昨日みた夢はコバルトブルーの、2
写真家 丸谷嘉長 / モデル 畠中夢叶
私はいつも濃い口紅を塗る。
自分の中に理想の自分がいて、
高すぎる理想に追いつけない自分がとても嫌だ。
高校生の時メイクを始めて、濃い口紅を塗ったとき、理想の自分に近づけた気がした。
人より血色の悪い自分の顔が、少しだけ、光を放つように明るくなる気がした。
気弱な私を、強くしてくれた。
それに気づいたら、濃い口紅を離せなくなった。
常に筆箱に、ポケットに、口紅を入れ、何度も何度も塗り直した。
濃い口紅をつけていないと不安で、変に思われるんじゃないかと葛藤した。
そこはかとない不安に、ずっと囚われていた。
この撮影では、濃い口紅を塗らなかった。
でも、不安じゃなかった。
撮影に関わる全ての方が、本気で向き合ってくださったからだと思う。
背伸びしなくても等身大の自分で、受け入れてもらえたことが嬉しかった。
「偽りの強さを纏わなくても、 弱さがあってもいいんじゃないか」
そう気づけたから、
もう濃いリップは要らない。
畠中夢叶 (はたなかゆめか)
2005年8月13日生まれ。19歳。大阪府出身。身長166cm。
第46回ホリプロタレントスカウトキャラバン準グランプリ。
TBS「王様のブランチ」にブランチレポーターとしてレギュラー出演中。
ニックネームは”ゆめてぃ”。
Hair&Make 佐藤寛
as usual
写真家 舞山秀一 / モデル 早乙女ゆう
その見た目は真実とは程遠い
写真家は、自らの理想を被写体を使って描き出す、女優は写真家の為に別の人格を表現する。
昨日みた夢はコバルトブルーの、
写真家 丸谷嘉長 / モデル 畠中夢叶
「あの日みた夢はコバルトブルーの、」
中学生の夏。
あの日、校門を出た時に見た空が忘れられない。
晴れ渡った空に気がついたとき、 どこか開放された感じがした。
「良く思われようとしてる」
この撮影のときに言われた。
考えればわからなくなってしまうから、 何も考えないようにした。
空が綺麗だった。
あの日を思い出した。
見渡すと、海が綺麗だった。
コバルトブルーだった。
果てしなく続く海に気がついたとき、 自分がここに存在している感じがした。
これから先、新しい景色に気がつくことができるだろうか。
視野を広げ、自分を広げることができるだろうか。
私は、私ならきっとできると思う。
畠中夢叶 (はたなかゆめか)
2005年8月13日生まれ。19歳。大阪府出身。身長166cm。
第46回ホリプロタレントスカウトキャラバン準グランプリ。
TBS「王様のブランチ」にブランチレポーターとしてレギュラー出演中。
ニックネームは”ゆめてぃ”。
Hair&Make 佐藤寛
Dear
写真家 丸谷嘉長 / モデル 上原実矩
眩い人は言う、”私は誰にも似ていない”
暗がりの人は言う、”他人が決める事だ”
前略 上原実矩という役者
数年前に見たドラマで彼女を初めて見た。
確か眼鏡をかけていてあまり喋らない少女の役だった。
彼女が眼鏡を外す一瞬に、
今まで私が出会った事のないすべての感情がこもった瞳を見た。
あの瞳を写真で収めたい、
いや、あの瞳をもう一度確かめてみたい。
私は役者を撮る時に、
決して素を見せてと言わない。
そもそも感情を売り物にしている人に鎧を着ないで戦に来いと言っているようなものだ。
だからあの瞳とか
あの時の感じとかも
絶対に言わない。
緩やかで、フラットな
アプローチで撮影する中で、
必ず来るだろう時に注視する。
気が付くと光もフォーカスもこの瞬間には大切な要素ではなく、
彼女から見える世界があの瞳のすべてだと
思えて来た。
言葉は危うい、見えるものが全てだ。
数年の時を経て、
この役者に教えて貰ったのである。
上原実矩(うえはらみく)
1998年11月4日生(25歳)
出身地:東京都
身長:166cm
趣味:英会話、執筆、映画鑑賞
特技:日舞(尾上流)、空手、シアタージャズ
ABEMAオリジナルドラマ「透明なわたしたち」 松本優作監督 配信中
ヘアメイク 佐藤寛
colors
写真家 アラタケンジ / モデル 英